2013年11月24日日曜日

夜の牧場探検リポート~このイベントの真のねらい~

本日2回目の投稿です。
夜の牧場探検リポートの2回目は、
このイベントを実施した「ねらい」について、お話ししたいと思います。

この写真は、牧草地に出てきたオスのニホンジカを撮影したものです。
みなさんはこれを見て、なにを感じるでしょうか。

神々しさだったり、格好よさだったり、
こんなのが間近で見られちゃったら感動っ!、といった感情を持つ方も多いと思います。
もちろん、筆者自身も会う度に心の中で感動します。
野生の生き物たちって、本当に、心から、美しいと思うのです。

でも、その生き物たちが、牧場にとってはとてもとても困ったことをしています。
ウシに食べさせるための牧草を、まるでブルドーザーのように食べまくっているのです。
その被害額は年間およそ2000万円にのぼると言われています。
ちょっと信じられないような金額ですよね。

さらにこの牧草の食害、牧場だけではなく、
最後の最後にはシカたちにとってもあまりよろしくない状態なのです。
牧草を食べて増えるだけ増え、最後には植生が荒らされてシカたちもすめなくなる。
もしくは土壌崩壊を起こす。
そんなことがいずれ起こるでしょう。

それを防ぐためにはどうすればいいのか。
シカから牧草を守ること、それが私たちにできることなのだと考えています。
ただ、シカもかなりしつこく、一筋縄ではいきません。

今回のイベントでは、この「鳥獣害」を実際に目の当たりにしていただき、
ヒトと野生動物との共存を考えるきっかけにしてほしい、
そんな思いがねらいの1つに入っていました。
ですから、イベント中、
参加者全員で車から降り、シカたちを追い上げる、なあんてこともしていました。
普段、車から降りてヒトに追いかけられる、なんて経験をあまりしないシカたちなので、
ちょっとは出てこなくなるかな、と。
そう思っての追い上げ、つまり鳥獣害対策の1つとしてのアクティビティだったのです。

そして、その効果はあったのか。

実は筆者、そして協力してくれている畜産草地研究所の方、中央農業総合研究センターの方、で、
イベント前後のシカ出現数を数えていました。

その結果は・・・ダメダメでした。。。

16日に追い上げたところ、
次の日には40頭以上のシカを確認。
追い上げ前後とほぼ変わらず。。。
なんだかとほほな結果に終わってしまいました。

だけどこれでも、
なにもやらないよりはましなはず。
でも!
次回は違う策を練ろうと、次回実施を虎視眈々と狙っている筆者でした。

この企画、かならずまた実施します。
その時にはぜひ、参加してみてくださいね。

それではまた。

庄山

クイズ「おかしなところはどこでしょう?」のこたえ

 
 さてさて皆様、
昨日の答え、分かったでしょうか。

よーくこの写真を見ると、
ここに、虫が刺さっております。
見つけてくれた方は「虫が木になってる」という絶妙のコメントをしてくれました。
その通りなのです。
拡大写真はこちら。

バッタ、ですよね。

これ、一体なぜこんな風になってしまったかというと、
おそらく鳥の「モズ」の仕業です。

モズは何故か取った獲物を枝や有刺鉄線、
そのほかとがったものに突き刺すという習性をもっています。
これがなぜなのかはよくわかっていないそうです。
枝をフォークがわりにして獲物を固定して食べているとか、
食糧を貯蔵するためとか(でもすぐ忘れて放置することも多々・・・)、
そういった説はあるものの、確定的な理由はわかっていないそう。
特に秋に見られるので、
はやにえが発見された高さで積雪の量を占う、なーんてこともできるそうです。
(このはやにえ、めちゃめちゃ高いところにありましたけどね/汗)

最近、葉がほとんど落ちて丸坊主状態になった木がたくさんあります。
そんな木をよーく見ていると、
こういったはやにえ等、
葉っぱがあったころにはまったくわからなかった物が見えてきます。

冬だから、紅葉が終わったからと言って、見所が無くなってしまうわけではないのです(^-^)
ぜひみなさま、寒い時にもちょっと立ち寄ってみてくださいね。

それではまた。

庄山



2013年11月23日土曜日

クイズ「おかしなところはどこでしょう?」

本日の天気:晴れ
本日の最低気温:0.5℃
       湿度:41%


もう秋とは言えない天気が続いております。
お知らせにも書いたとおり、
神津牧場は冬に向けた体制に移行しつつあります。

が、ガイドツアーはまだまだやっています。
明日は午前のみ、
そして11月30日、12月1日は午前・午後と実施しますので、
今年最後のガイドツアー、ぜひ参加しに来てくださいね♪

さて、そんな今日。
ガイドツアーのお客様がとっても素敵なものを見つけてくれました。
ブログに載せて良い?と聞いたら快くOKをいただきましたので紹介いたします。
それがこちらです。

タダの木ではありませんよ!
なんかおかしなところがありますからね。

さて、ここで3度目。恒例のクイズです。
今回はおそらく、異変を見つけるのは簡単だと思いますので、
クイズの難易度を上げます。

問1.おかしなところはどこでしょう?
問2.なぜこんなことが起こったのでしょう?

さぁ、完全なる正解者は現れるでしょうか。
今回の答え合わせは明日(11月24日)の夕方に行います。
挑戦者、求む!
といった感じです。
分かった方はコメントをどうぞw

あ・・・、今日、ガイドツアーに参加した方は内緒ですよ!
よろしくおねがいします♪

それではまた明日。。。

庄山

2013年11月21日木曜日

来年は午年。そう、年賀状の季節がやってまいりました!

 本日の天気:晴れ
本日の最低気温:1.2℃

冬晴れ、といったらよいような天気です。
風は冷たいのですが、空気が澄んでいます。
その証拠に・・・上の写真は神津邦太郎の銅像がある場所で撮影しましたが、
かなり遠くまで、写真に写りこんでいます。

さて、今日の話題は「年賀状」です。
11月1日から年賀状が発売され、
12月15日には引き取りも開始。
ということは・・・その材料集めをしなくてはなりません(笑)

筆者はと言いますと、
子年(ねどし)では我が家のゴールデンハムスターに活躍してもらい、
丑年(うしどし)は牧場の写真を探しまわり(この時はまだここで働いていなかったので)、
寅年(とらどし)は動物園で(たしか)スマトラトラを撮影し、
兎年(うさぎどし)はイラストでごまかし(汗)、
辰年(たつどし)は某水族館勤務だったためにタツノオトシゴを撮影し、
巳年(みどし)は私事でてんやわんやだったためにやっぱりイラストでごまかし・・・。

そんなこんなで迎える午年(うまどし)、
神津牧場にも良き被写体と言いますか、
年賀状に相応しい仲間がいるのをご存知でしょうか。
それがこの子たちです。
ポニーのロビンくん(オス、右側の子)、
そしてモモコちゃん(メス、左側の子)。

凛々しい顔で映るロビンくん。
カメラには興味津津なのに、実はとってもビビりな子です。
近づいてくるのに手を出すと逃げる。・・・でも近づいてくる(笑)
いわゆる“ツンデレ”な感じを醸し出す男の子です。

一方、マイペースなモモコちゃんは、
私がカメラを向けてもしらんぷり。
黙々と乾草を食べ続けておりました。
ポニー乗馬で出ていたのは、いつもモモコちゃんの方でした。

いつもいる2頭を囲んで(といっても放飼場の外からですが)写真をとれば、
家族写真の記念になるばかりではなく、
今年の年賀状でも活躍すること間違いなし!
この2頭には常に会うことができますので、
年賀状用写真を撮りに来てみてはいかがでしょうか。

ちなみに、さっきのロビンくんの写真を年賀状用に加工してみました。
「謹賀新年」の看板を持たせてみました。
意外に・・・いけるかも(笑)
パソコンのアプリ「ペイント」で簡単に加工するだけでもなかなか面白い画像が作れちゃいます。
ポーズに合わせて画像を加工するのもなかなか楽しい。。。

雪が降ってしまうと来るのが大変になってしまいますので、
狙い目は今週・来週の土日、といったところでしょうか。
特に今週の土日(23、24日)で鉄板焼きコーナーの今季の営業は終了してしまいますので、
ジャージー牛の食べ納めも兼ねて、
ぜひ牧場に遊びに来てください。

それではまた。

庄山






 

 

2013年11月17日日曜日

季節は冬へ!

本日の天気:快晴
本日の最低気温:0.1℃
       湿度:42%

段々と冬の足音が聞こえてきています。
最近、筆者が午前5時に出勤した時には、
足元に霜が降りていました。ところどころ、凍ってもいました。

本格的に寒くなってきている今日この頃なので、
ぜひ皆様、牧場に遊びに来るときにはダウンジャケット等、
冬用装備でいらしてください。
車のタイヤ、
筆者はビビりなので早々にスタットレスタイヤに履き替えています。
が、
まだみなさまは大丈夫かと思います。
特に朝晩は冷えますが、昼間はある程度あったかくなりますし、ね(^-^)

さて、今日、ガイドツアーで放牧地に行くと、
ウシたちはこんな様子でした。
そろそろ牧草地に草がなくなってきているので、
いまは夏の間につくったロールベール乾草やロールベールサイレージを与えています。
ただ、ウシたち、
ちょこちょこと生えている草を見つけては、
もくもくと草を食べておりました。
やっぱり青草の方が好きなんですね。

さてさて、この写真ではちょっとわからないのですが、
最近、ウシたちに変化が訪れています。

“ふわふわもこもこ”

なのです。

夏はさっぱり短髪だったウシたちですが、
最近なんだか毛深くなってきました。
そう、冬毛なんです。
特に搾乳をしていると、
ウシの乳房を洗浄するので違いがよくわかります。

なかなか寒い時に牧場は行きたくないなぁと思っている方。
ふわもこのウシ、見たくありませんか?
最低気温がマイナスになるのも珍しくない今日この頃、
ぜひみなさん、本格的な冬になる前に(スタッドレスタイヤが必要になる前に!)、
ふわもこのウシたちに会いに来てください。

それではまた。

庄山


2013年11月8日金曜日

「夜の牧場探検」リポート~第1回目~


本日は趣向を変えまして、
先日行われた「夜の牧場探検」のリポートを行いたいと思います。
ただ、あまり内容をバラしてしまいますと2回目(11月16日)の楽しみが無くなってしまいます。
なので、ゆるゆると、ほんの少しだけ。

夜の牧場探検はまず、
昼の牧場を探検するところからはじまります。
15時集合なのはそのためなんですね。
ここで夜のポイントを確認したあと、
いよいよ夜プログラムの開始です。

まずはみんなで放牧地へ歩いていきます。
夜ですから、
そして街灯なんてないですから、
(ちなみに筆者は最寄りのコンビニまで車で20分かかっちゃうような山奥ですから)、
何をするにも真っ暗闇です。
お話をするのも、何かを観察するのも。。。
ときどき「ガサッ!」と音がしたり、
何かが鳴く声が聞こえて来たり、
はたまた気づいたらこんな状態になっていたり・・・。
 
 
電灯もなにもない場所に、夜に行くということ。
しかも、車じゃなくて、建物の中でもなくて、生身で歩いていくということ。
そうすることで、普段ではなかなか感じられない、
「自分もヒトという動物であり、
この地球のちっぽけな命の1つであること」
を実感できる気がしています。
 
夜は怖いです。恐ろしいです。
何が出てくるかわからなくて、
身一つだからすべての感覚が研ぎ澄まされていきます。

すると、普段出てきてくれない隣人がひょっこりと現れたりするのです。
こういう場面に出くわすと、
ちょっと感動です(^-^)
ただこれも、「感動」以外の要素があるのですが・・・、
それはおいおい、16日が終わってからお話ししましょう。

さて、今回のこの企画に、
たまたまユーラシア旅行社の方が参加しておりました。
その方が書いてくださった感想がこちら↓(本人許諾済み)


仕事柄海外で動物を見る為に出かけたことはありますが、
アフリカのサファリやガラパゴスよりも、牛と鹿は新鮮なオドロキがありました。
楽しいツアーを本当にありがとうございました。


参加した皆様、こちらこそ、ほんとうにありがとうございました。
某実験は16日終了後にお話しします。
楽しみにしていてくださいね。

11月16日実施分は、まだ空きがあります。
直前となってしまいますが、
11月13日ごろまでは受付をしている予定ですので、
興味のある方はぜひお申し込みください。

これで第1回のリポートを終わります。
それではまた。

庄山

2013年11月7日木曜日

秋が深まる神津牧場と雲海と。。。

 
 本日の天気:晴れときどき雨
本日の最低気温:5℃
       湿度:60%

みなさん、今日は立冬(りっとう)です。
季節はどんどんと冬に向かっています。
昨日の最低気温は、なんと2℃でした。
今日はまだ暖かいほう、みたいです。
上の写真は本日撮影したもの。
紅葉したモミジがまるで絨毯のように折り重なって落ちていました。
先日のガイドツアーに参加されたお客様も同じスポットで写真を撮っていらっしゃいました。
先週の3連休で終わりかと思いきや、まだまだやっぱり綺麗です。

そして、今日はこんな風景も見られちゃいました。
奥の方、そう、「雲海(うんかい)」です。
要は盆地のような場所に霧が滞留し、こんな景色が見られます。
ちょうどお昼頃に見られた光景だったのですが、
見つけた瞬間、ちょっと感動モノでした。

この様子はライブカメラにもばっちり映っており・・・、
ちょっと小さめですが、こんな風に見えていました。
同じところから見てる景色なのに、いつもと雰囲気が全く違います。
みなさん、ライブカメラは要チェックですよ!

さて、番外編です。
本日、ちょっとした用事があり、また放牧地へ行ってきました。
そこで撮影した写真がこちら。
森の中にウシ。背後には放牧地。
神津牧場では、お昼に職員がウシを迎えに行き、出入り口を解放してウシを搾乳室へと向かわせます。
そしてそのウシが列を作って歩く姿を「ウシの行列」としてみなさんに公開しているのです。
この写真はその「お迎え」の瞬間です。
山地で放牧をしている神津牧場ならではの風景と言いましょうか。
なかなか面白い一枚です。

(ちなみにですが、イベント「夜の牧場探検」や宿泊のお客様のみに行っている「ナイトツアー」では、
こういった放牧地へ、まっくらな足元を懐中電灯で照らしながら探検していきます。
ご興味ある方はぜひご連絡ください。)

立冬とはいえ、まだまだ楽しみどころ満載な神津牧場です。
そしてまだまだ、ソフトクリームも販売中!
澄んだ空気を吸いながら、紅葉の中をお散歩。
ちょっと疲れたらソフトクリームを食べながら休憩、なんてプランもいいかもしれません。
現在試行中のガイドツアーも、午前午後に開催中です(詳しくはお知らせを見てくださいね)。
ぜひ皆様、お出かけください。

それではまた。

庄山

2013年11月1日金曜日

紅葉情報とショッキングピンクな拾いもの

 
本日の天気:快晴
本日の最低気温:5.3℃
       湿度:40%

もうすっかり秋の雰囲気な神津牧場です。

駐車場から降りてくる道もこんな感じです。

山もほんのり紅茶色に染まっています。

普通、紅葉といえば、葉が綺麗に黄色や赤になってから落葉します。
ですが今年は、いきなり茶色になって落葉、なんて姿がまま見受けられます。
ずっと暑くていきなり寒くなったからでしょうか。

ということで、おそらく神津牧場の紅葉は今週末が見ごろです。

これを過ぎると冷たい風とともに葉っぱが落ちてしまいそうな気配があります。
そして、綺麗な景色を見たいという方、午前中がオススメです。
最近は日の入りが早くなったせいか、午後だと日の光がオレンジっぽくなっています。
ですから上の3枚の写真も午前中に撮影しました。
今週末は3連休なのでぜひ、おでかけください。

さて、ちょっと用事があって放牧地に出かけていた筆者ですが、
ちらっと沢に目をやると、
変なものが目に飛び込んできました。
真ん中に写ってるこれです。

まわりじゅうが茶色なのに、ここだけなぜかショッキングピンク。。。
しかもでっかい。
拾わずにはいられませんよね。
ということで拾ってみました。

これ、一体何?
本当に唐突に落ちていたので、手掛かりがまったくつかめず。。。
とりあえず、濡れていたのでホオノキの大きな大きな葉(長いところで20cmくらいある)でふいて持ち帰りました。

調べてみると、
なんとこれは、ホオノキの実であることが判明(笑)
葉っぱは知ってたのになぁ。

割ってみるととても良い香りがしました。
ホオノキの葉は朴葉鮨(ほおばずし)や朴葉味噌(ほおばみそ)など、
古くから人間に利用されてきました。
香りがよく、火に強く、殺菌作用があっておっきい。便利な葉なのです。
でもそんな伝統的、と言いましょうか。
古くから知られているような植物が、
ショッキングピンクの実をつけるとは私も知りませんでした。
世の中、知らないことだらけですね。

いつかこれを利用して朴葉味噌をやりたい(←やったことないので)。
すごく良い香りなので絶対おいしい。。。
そんなことを思う筆者でした。

それではまた。

庄山