神津牧場は、上信国境の標高1000mの高原にあります。そのせいか昔から夏場になると濃霧に見舞われます。昨日、今日とせっかくの行楽シーズンというのに山の上はご覧のような濃霧です。昼間でも知らない人はちょっと躊躇するくらいの濃霧です。慣れていても夜は怖くて運転できません。温度も10℃を切っています。吐く息が白くなっています。
このため、夏場でも30℃を越えることは滅多にありません。下界で40℃だ!と騒いでいるときでもせいぜい30℃を下回る天国と化します。もちろん人間のための冷房や扇風機もありません。今夏の節電にも協力のしようがありませんが、皆さんがお越し頂ければ天然の冷房装置がお迎えし、節電に貢献できるという寸法になります。
神津牧場がこの地に作られて120余年になりますが、この長きに亘って存続できた要因の一つにこの気候があると言えます。乳牛にとっての最大の弱点は暑さです。25℃を越えると影響が出ると言われています。冬の寒さは毛皮をまとっているので耐えられますが、夏の暑さは大敵です。従って、天然の冷房装置のこの牧場は牛にとっては天国というわけです。もう一つ、牛の食べる牧草も寒さには強いけれど暑さには弱い寒地型牧草が主体です。この草もこの気候では夏枯れという現象を引き起こすことはありません。このように、牛にとっても草にとってもこの地は天国なのです。ここに牧場を拓いたときにこのことが分かっていたかとうかは定かではありませんが・・・。
(場長)
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